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Cryptobiosis of Annatto60

アナトー・シキソのクリプトビオシス

志ん生/落語

志ん生の自伝『びんぼう自慢』をタノシク読んだ。

 (36年の暮れの巨人軍の優勝祝賀会で余興を頼まれて喋っている時)突然気持ちィわるくなってひっくりかえって、病院にかつぎ込まれたんですよ。脳出血てえから酒呑みのバチみてえなもんです。
血をガバガバ吐いて、気が遠くなるみてえにねむくなったときには、
(あァ、いよいよ、これで死ぬんだなァ、ありがてえな)
って思いましたね。大連のときと違って、家のもんがみんなしてそばに居てくれるんだから心強いや。そうしたら、そのうちに、
「あッ、助かったよ、よかったねえ」
なんてえ泣き声がする。あたしゃァ、ありがてえというより、むしろガッカリしたが、その途端からズーッと助かっちまった。
古今亭志ん生「びんぼう自慢」)