Cryptobiosis of Annatto60

アナトー・シキソのクリプトビオシス

収穫アリの「手に負えない思春期」

アリゾナの収穫アリのコロニーでは、女王蟻は十五年から二十年生きる。最初の5年間、コロニーは成長し続け、やがて働きアリの数は約一万匹に達する。三年目から五年目くらいの期間に、コロニーは近くのコロニーを襲ったり、攻撃したりするので、その時期を「手に負えない思春期」と呼ぶ研究者もいる。思春期を迎えた類人猿が、群れの階層の中で自分の地位を確立しようと暴れ回るのと同じである。五年を過ぎると、成熟した猿と同様に、コロニーは成長をやめ、かわりに羽を持った生殖階級を産み始める。生殖階級とは、個体で言えば精子と卵のようのなものである。
(マット・リドレー『徳の起源』p23-24)