Cryptobiosis of Annatto60

アナトー・シキソのクリプトビオシス

帝国時代の遺産

現代文化の大多数で帝国時代の遺産が見つかる。今日、ほとんどの人が、私たちの先祖が剣を突きつけられて強制された帝国の言語で話し、考え、夢見ている。東アジアの人口の多くが、漢帝国の言語で話し、夢見る。アラスカ州最北端のバロー岬からマゼラン海峡まで、南北アメリカ大陸の住民のほぼ全員が、スペイン語ポルトガル語、フランス語、英語という、4つの帝国の言語のどれかで意思疎通している。今日のエジプト人アラビア語を話し、自らをアラビア人と考え、7世紀にエジプトを征服し、その支配に対して勃発した度重なる反乱を情け容赦なく鎮圧したアラブ帝国に心の底から共感を覚える。南アフリカ共和国の約1000万のズールー族は、19世紀のズールーの栄光の時代をよく振り返る。彼らのほとんどは、ズール帝国を相手に戦い、流血の軍事行動を通してのみこの帝国に取り込まれた諸部族の子孫なのだが。
(ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」上:p240)