Cryptobiosis of Annatto60

アナトー・シキソのクリプトビオシス

没食子インク

“中世ヨーロッパに登場した解決策は、没食子(もっしょくし)インクと呼ばれるものだった。実際、西洋文明の歴史そのものが、没食子インクで書かれて来た。レオナルド・ダ・ヴィンチはこのインクでノートに書いた。バッハはこれでコンチェルトや組曲を書いた。ヴァン・ゴッホレンブラントもこれでスケッチした。アメリカ合衆国憲法はこのインクで後世に委ねれらた。”

“没食子インクは最初に混ぜた時にはほとんど色がなく、別の植物性染料を添加しなければ、自分がどこに書いているのか見分けるのが難しい。しかし、空気にさらされると鉄成分が酸化するため、乾いたインクは耐久性のある深い黒に変わる。”

(ルイス・ダートネル『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』より)